男35歳、無一文からの離島移住計画

吉野のおじさんのバラックにはいつもたくさんの人が集まります。初めて来て声を掛けられた人はもちろん、おじさんの人柄を慕って訪れるリピーターや地元の人etc……。それほど魅力のあるおじさんなのです。

おじさんは紳士的で博学、そしてユーモアもあり、話しているだけでとても楽しい。そして、自然を愛し、この美しい海を一途に守ろうとする心に触れると、とても温かい気持ちになります。
囲炉裏で暖を取りながら美味しいコーヒーをご馳走になり、おじさんや集まった人たちとの会話を楽しむだけでも充分なのですが、ここにはもうひとつ楽しみがあります。それは、珊瑚や貝殻、漂流物などを使ったビーチアート（工作）です。
材料や道具はおじさんが用意してくれています（もちろん無料）。

←貝殻とタコ糸で作ったストラップ。
　　所要時間10～15分ほどで、
　　子供でも簡単に作れる入門編。
　　ピンボケ写真で分かりづらいの
　　ですが、網目がらせん状になっ
　　ています。
　　「網目の乱れは心の乱れ」
　　とはおじさんの弁。


こちらは流木磨き→
囲炉裏で焼いた流木をサンドペーパーでひたすら磨き上げます。
大きいものはフォトフレームやオブジェに、小さいものは穴を開けてペンダントにするのもいいでしょう。
写真の流木も磨く前はこの3倍ぐらいあったんですよ。なんだかヘビが笑っているようにみえませんか？


この美しい海を心から愛し、日々守り続ける吉野のおじさん。ホントに多くの人から愛されている吉野のおじさんですが、どうやら行政などあまり快く思っていない人たちも一部にいるようで、過去にはバラックの撤去など憂き目にあったこともあるそうです。理由はよく分かりませんが……。
諸事情を知らない俺が言うのもなんですが、漂流物の多いこの海岸が綺麗に保たれているのはおじさんの清掃のおかげみたいですし、彼のレクチャーも少なからず環境保全に貢献していると思います。吉野の海は浅瀬に奇跡的な珊瑚礁が残されているので、泳げない人や子供など、誰でも簡単にその美しさに触れることができます。それだけに知識を持たずに珊瑚を平気で踏みつけたりする人も多いと聞きます。でもね、おじさんにレクチャーを受けたり、彼を慕ってやってくるリピーターの中には、少なくともそんな人はいませんよ、きっと
蛇足ですが、この旅ではおじさんを通じてたくさんの人たちと出会うことができました。バラックで会ったにぃにぃがti-daブログnon-さんの知り合いだったり。彼は海に潜ってたくさんの魚介を獲ってきてくれ、ご馳走してくれました。イラブチャーやシャコ貝の刺身、ミーバイの刺身＆塩焼き、どれも美味しかったなぁ。この場を借りてあらためてお礼を。本当にごちそうさまでした!!　　もちろん、吉野のおじさんにも感謝、感謝です。最後は、以前non-さんからもらったコメントを引用して終わりにします。

――やっぱ吉野は、人と人が出会い、繋がる不思議な場所です
　　だからね、この場所はなくしちゃダメなんだって強く思うんですね――